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真実の伝え方

昔、インドにプンニカーという尼僧がいました。

 

ある朝、プンニカー尼が川辺を歩いていると
朝もやの中でバラモン(司祭階級)が
寒さに震えながら沐浴していました。

 

プンニカー尼は
ジッと見ていた後にバラモンに
声を掛けました。

 

「バラモン様、何をしているのですか?」

 

バラモンは水をすくっては頭に垂らし、
すくっては頭に垂らしを繰り返しながら
答えます。

 

『何って沐浴ですよ。
ここは神様のご利益がある
霊験あらたかな聖なる川ですからね。
あなたも知っておられるでしょう?』

 

プンニカー尼は、なおも尋ねます。

 

「あなたは何を恐れているのですか?」

 

バラモンはお清めの手をとめて
プンニカー尼の方を見ました。

 

『わしは悪業を恐れて、水に入っているのです。
人間は誰だって、善いこともすれば悪いこともする。
しかし無意識であっても、犯してしまった悪業により
来世に報いを受ける。
だからこうして、聖なる川で悪業を洗い流し
清めているのです。
そうすれば、天界に生じることができますからね。
年寄りだからと言って神様は容赦して下さらぬから
こうして毎日、沐浴せねばならんのですよ。』

 

プンニカー尼は言いました。

 

「そもそも誰が、沐浴をすれば
悪業が清められると言い始めたのでしょうか。
学者でしょうか。
学者は、悪業が水に流され、消えるところを
見たのでしょうか?
もし本当にそうなら、魚もカエルも、
水の中に棲んでいる生き物はみんな清らかになって
来世は天界に生じることになるのでしょうか?」

 

バラモンの顔は、にわかに青ざめました。

 

「バラモン様、もしも沐浴することで
悪業が清められるというのなら
世の中で『汚れている』『罪深い』と
みなされている身分の低い者たちも
きれいになれるのではありませんか?
泥棒や人殺しの悪業はどうですか?
それに悪業が洗い流されるならば、
あなたが行った善業も一緒に
流されてしまうのではないですか?」

 

バラモンはゆっくりと口を開きました。

 

『あなたの言う通りですな。
正直に言うと、わしが沐浴していたのは、
おまじないやゲン担ぎのようなものです。
確かに、これで悪業が一切合切消えるとは
虫がよすぎる・・尼さん、
あなたはわしの目を覚ましてくれた。
こんな沐浴に逃げておらず、
本気で善を求めねばなりますまい。』

 

プンニカー尼は、話し始めました。

 

「人間は聖なる川に入っても、
あるいは空に飛びあがっても
苦しみから逃れることはできません。
人生は苦しみの連続で、そして突然、
無常の風が吹いてしまうものです。
そうなる前に、人間として生まれて来た目的を
知っておくことが大切です。」

 

人と人とのめぐり逢いには
過去世からの縁があります。

 

プンニカー尼には
バラモンとの縁があったのでしょう。

 

しかし
その縁は「声を掛ける」ことをしなければ
何も始まりませんでした。

 

また「声を掛けさえすればいい」と
いうわけではなく、相手の立場を考慮しながら
話を進めていくことが大切。

 

いくら真実であっても
我を張って自分の言いたいことだけを言うのでは
心は通じません。

 

プンカニー尼の言葉の根底には
『相手を救いたい』という想いがありました。

 

声を掛ける勇気だけでなく
相手の身になって話ができるように
心の伴わない一方的な声掛けにならないように
話すことは大切です。

 

私たちも
何事も心がすべてに表れることを胸に
これからの活動を続けて行きたいと思います。

 

大切なことはいつだってシンプル。
どうぞ今をたいせつに。

 

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