口でつくる罪
釈迦の弟子、コーカーリカは、
人の悪口を言う性格でした。
日頃から、釈迦に信頼されている
舎利弗尊者(しゃりほつそんじゃ)と
目連尊者(もくれんそんじゃ)に
敵意を抱いていました。
ある日、コーカーリカは釈迦に
「舎利弗と目連の心は汚れています。
彼らは悪い欲に囚われています。」
と、でたらめな告げ口をしました。
釈迦は二人のことを
悪く言わないように諭しましたが
コーカーリカは自分の思い通りにならないことに
ふてくされてその場を去りました。
すると、しばらくして
コーカーリカの体中に腫れ物ができ
ドンドン大きくなり赤く腫れあがりました。
釈迦は弟子たちに、言いました。
『人は生まれながらにして、
口の中に斧が生じている。
悪口を言ってその斧によって
自分自身を斬るのである。』
他を惑わすことから離れ
正しい言葉を使うことを
『正語』といいます。
口の中にある斧を振り回せば
口の中は血だらけになる。
自分も人をも傷つける
『口の中の斧』を制御しながら
心を込めた言葉を口にして生きて行けるよう
努めたいと思います。
大切なことはいつだってシンプル。
どうぞ今をたいせつに。