LIFE DESIGN 公式ブログ

今、この時に実行せよ

『さぁ!銭儲けだ!銭儲けだ!

祭りで大いに金を稼ぐぞ!!』

 

商人のマハーダナ長者は

500台の荷馬車に

山のように商品を積み

祭りに向かって出発しました。

 

商人にとって祭りは

絶好の稼ぎ場所です。

 

長い旅の末、

街の近くの川の岸まで

到着した長者は、

 

「今日はもう遅いので、

ここで野宿して明日に、

この川を渡ろう。」

 

そう思って、荷をほどき

岸で一晩を過ごしました。

 

ところがその夜に上流で

大きな嵐があったため水量が増えて

長者は川を渡れずに

1週間も足止めされました。

 

長者が街に到着する頃は

祭りはすでに終わっていましたが

気持ちを切り替えて

 

「よし、持ってきた商品が

売り切れるまでどんな季節も

売って、売って、売りまくろう!」

 

と、販売の計画を改めました。

 

その頃、弟子たちと共に

托鉢をしていた釈迦は

マハーダナ長者の考えを察して

悲しく微笑みました。

 

弟子の阿難尊者が

その悲しい微笑みの理由を尋ねると・・

 

『阿難よ。

この商人は7日後に自分が

死ぬとも知らず貪欲に任せ

金儲けを追い求めている。

まさに今日という日に

しなければならないことをせよ。

実に明日の生死を誰が知り得ようか。

私たちはかつて、死王とその強力な軍勢に

死ぬ日を約束したことがあろうか。

昼も夜も怠けず

努力しながら生きている者こそ

実に賢善一夜、寂静の仏陀と呼ぶ。』

 

そして、偈を唱えました。

 

ここにて

この雨季を過ごさん

冬も夏も

ここにて過ごさん

愚か者は かく思案して

命 危うきを悟らず

 

『商いは牛のよだれ』と喩えられ

細く長く垂れる牛のよだれの如く

気長に辛抱強く続けることが商売の基本。

 

商人はいつの時代も変わらず

知略を巡らし計画を立てて

商売の機会をうかがいます。

 

マハーダナ長者は

先を見通す力のある大商人として

知られていましたが、

まさか自分の死が1週間後に

迫っているなどとは露ほどにも

思っていませんでした。

 

商売の見通しはついても

生死の問題は見通せない。

 

その長者の姿を釈迦は

哀れに思って言葉にしています。

 

現代においても

マハーダナ長者と大差は

ないのかもしれません。

 

有能な商人であれば

マハーダナ長者のように

計画を立て先を読んで動くもの。

 

あるいは商人でなくても

休日の予定を見ては

あそこへ行こう、ここへ行こうと

楽しみにしているものかもしれません。

 

命あるものは必ず

死を迎えなくてはならないことを

誰もが頭では理解しています。

 

ですが、自分のこととなると

 

“死はまだ先のこと”

 

と当然のように思い

何の憂いも持たずに暮らす。

 

一瞬先でさえ命があるとは限らず

常に命が危険にさらされていることを

自覚している人は少ないでしょう。

 

釈迦は仏弟子たちに

 

『まさに、今日という日に

しなければならないことをせよ』

 

と説きました。

 

2度と戻れない過去や

予測のできない未来を考えるよりも

今を懸命に生きることが大切だと

東洋哲理は教えてくれます。

 

仏教では今の現代を

『末法の世』と説きます。

 

否が応でも

無常を自覚せざるを得ない

とても速いスピードで

世の中に変化が起きています。

 

とても速く移り変わる

無常の世だからこそ

今、生かされていることに感謝し

今、実践すべきことをよく思案し

実践したいと思います。

 

大切なことはいつだってシンプル。

どうぞ今をたいせつに。

 

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